コンクリートひび割れガイド

構造ひび割れ

構造ひび割れ

@ 曲げひび割れ

 

鉄筋コンクリート構造物の梁や柱による骨組みは、
建物自身の重量や建築物に積載されている人間や物品の重さ(積載荷重)などの
乗じ作用している鉛直方向荷重だけでなく、
地震力や強風による風圧などの短時間に起こる水平方向荷重を受けています。

 

そして、曲げひび割れが発生すると、
発生以前はコンクリートが負担していた引張応力を鉄筋が負担することになり、
曲げひび割れの進展は鉄筋によって抑えられます。

 

ですが、過大な荷重をうければ、
曲げひび割れは著しく進展してしまい、
最終的には荷重が負担できなくなり、曲げ破壊に至ります。

 

A せん断ひび割れ

 

鉄筋コンクリート構造物が大きな地震に合うと、
建築物は大きな横揺れを生じ、
柱と梁から構成されている骨組には水平力が作用します。

 

この水平力は、柱に伝達されると、
柱の内部ではせん断応力になります。

 

そして、柱が垂れ壁や腰壁と接合し、短柱になると、
柱の内部には大きなせん断力が生じ、
柱は菱形に変化します。

 

菱形になると、対角線方向の長さが一方は伸び、他方が縮むため、
対角線に沿って斜めひび割れが発生します。

 

このひび割れが「せん断ひび割れ」です。

 

地震が来ると建築物は左右に揺れ、
すい兵力は構造物に対し、左右から作用します。

 

つまり、柱のせん断ひび割れは交差した形で発生します。

 

せん断ひび割れが柱に発生すると、
水平方向に配筋されたせん断補強筋(帯筋)により、
その進展は抑えられますが、
大地震によって過大なせん断力が作用した場合などは、
柱はせん断破壊を生じます。

 

せん断破壊は、曲げ破壊とは違って、
特に鉄筋コンクリート柱は脆くこわれます。

 

ですから、鉄筋コンクリート構造物は、
大地震を受けてもせん断破壊を生じないように、
十分な補強が施されなければなりません。

 

B 付着割裂ひび割れ

 

鉄筋コンクリート構造物では、
コンクリート中の鉄筋が、セメントペースト(セメントの糊)によって、
十分に付着され、コンクリートと一体となっていることが重要です。

 

付着割裂ひびわれは、鉄筋とコンクリートの表面の間のかぶりコンクリート部や、
鉄筋間のコンクリート部ンどのコンクリート断面が小さい部分に発生します。

 

付着割裂ひび割れの発生パターンは、
鉄筋間を横切る割裂ひび割れ、コーナー筋を斜めに横切る割裂ひび割れ、
かぶりコンクリート部に発生する割裂ひび割れ等、色々なタイプがあり、
材料強度や鉄筋のあき、コンクリートのかぶり厚さ、横補強筋に大きく影響されます。