コンクリートひび割れガイド

コンクリートの空隙

コンクリートの空隙

コンクリートは、目標圧縮強度(設計基準度)に対する調合に従い、
セメント、細骨材(砂・砕砂)、粗骨材(砂利、砕石)に、
水と作業性や流動性をスムーズにするための薬剤である混和材を混ぜ、
コンクリートミキサーを使用して練り混ぜられます。

 

このように、レディミクストコンクリート(生コンクリート)が作られ、
コンクリートミキサー車によって30分〜1時間以内で建設現場に運ばれ、
コンクリートポンプを使用し、
基礎、柱、梁、スラブ、壁などのコンクリート型枠の中に打設します。

 

このとき、コンクリートの密実性を高めるために、
バイブレーターを使用し、締め固めが行なわれます。

 

また、コンクリートは、建設現場で作られるものを「場所打ちコンクリート」と呼び、
コンクリート工場で製造するものを「プレキャストコンクリート」と呼びます。

 

コンクリート構造物を形作る型枠に打設された生コンクリートでは、
混ぜるという生成過程の中で、多量に空気が混ざり、
水和反応を経て、硬化したコンクリート、つまり、セメントベースの中に、
無数の空隙が作られます。

 

セメントベースとは、「セメント糊」とか「のろ」といわれるもので、
セメントと水の混合物の事です。

 

最近は施工性を向上させるために、
混入する混和材料をふくんだものも、セメントベースといいます。

 

細かく見てみると、この空隙は、練り混ぜのときに入った気泡や、
混和剤によって生じた気泡、水和反応の間に出来た細穴(ゲル空隙)、
水和反応を起こさなかった遊離水が締める毛細管水隙、
ブリージングによって形成された比較的大きな空隙などがあります。

 

ブリージングとは、コンクリートの中の練り混ぜ水の一部が、
セメントや骨材の下のほうへ沈み、上面に押し上げられる現象のことで、
材料分離現象の一つです。

 

空隙の大きさは、20〜1000μm(0.02〜1mm)の範囲ですが、
最も多く分布しているのは、100〜400μm(0.1〜0.4mm)のものです。

 

空隙は、水セメント比に大きく影響を受け、
水セメント比を大きくすると、つまり水の量を増やすと、
コンクリートの中の空隙も大きくなります。

 

コンクリートの空隙は、このように作られたもので、
さまざまな要因によって作られます。